不良の車とバイクは職人のプライドだ
ヤン車って言葉があるように、いつも不良のそばには車やバイクがある。バニングと呼ばれる羽のついたワゴン車、電飾車、族車、ドリフト車、デコトラなんかもそうかもしれない。実際街で見たら「いまどきダサいし、確実に不良が乗っていそうで怖い」って思う人が過半数なはず。だけど、車検というリーガルをすり抜ける知恵と工夫がオンリーワンを生み出し、事故と隣り合わせのリスクよりも自分のスタイルを選ぶ人がいて、逆境だからこそ個性を表現するのがストリートだ。Jay Adamsが言った”Style is everything”の本質が、二番煎じのラッパーやスケーターにあるわけがない。不良=職人のバイクこそ、本当のクリエイティブだと声を大にして言いたい。
Photograph Tell text Ryota Tamanoi
HONDA NS-1
(Kei Kezuka/造園屋)
[Paint]Noboru Kezuka[Sticker]freedom [Brake lever] External parts[Car license prate frame]GN125[Helmet]SHOEI[Expansion Chamber]External parts[Speed meter]External parts[Clutch lever]External parts[Clutch cable]External parts[Brake cable ]External parts[Brake hose]External parts[Rear tire]GSX125
「ほんとはNSR50が欲しかったけど、高いからメルカリで14万で出品されてたNS-1を買いました。結構いじってるのは、誰とも被りたくないから。塗装屋の親父にペイントを手伝ってもらったり、ステッカー屋さんにどこにどう貼るかまで設計してもらいました。前のオーナーが塗った塗装が雑だったから、ペイントをする時に上から塗っちゃうと凸凹になると思って、全部削って塗装を剥がしたり、細かい修理をしてたら、完成まで半年くらいかかっちゃって…。カラーは、なんとなく色が好きなロスマンズをイメージしつつ、誰とも被りたくなかったから青じゃなくて水色に。純正のパーツじゃなかったりするとスピードが落ちるんですけど、それでも80kmくらいは出るんで気に入ってます。自分、実は中型免許を持ってないんですが、いつか免許を取ってCBXにまた乗りたいです」。